今日は当たり前のようなことですが、思ったことを…
身近なバレンタイン・ショックもあり
人と人との出会い、また、物との出会いについて
ついつい感慨深く考えてしまいます。

10年前には福祉職?のPSWになるとは夢にも思っていませんでしたし、
ヨメと結婚するとも思っていなかった。
同じように10年後の話をしてても、結局は単なる雑談。
10年後も今、話をしているメンツがこのままでいる保証もない。

それがみんなわかっていても周囲では開業トークの華が咲く。
精神科の特殊事情(民間病院が幅を利かせている)や
医局人事の不満が根底にあるのでしょうが、
どうも、「3人寄れば文殊の知恵」ならぬ、3人いれば開業話。

開業って言っても、「独立したい!」や「がっぽり稼ぎたい!」
って思うDr.は皆無で
聞いてみると、みんな、「今の忙しさから逃げたい!」ってのが本音。

なぜかというと…

それはようやく指定医になったヨメ世代のDr.と話していて痛感するが、
“本当の”精神科医が病院に少ない。
つまり、実戦で働けて、また安心できる処方の出来る医者って本当に少ない。
最近のスーパー・ローテート?
(TVドラマのブラックジャックによろしくみたいに
 新人Dr.が約2年かけて各科を回るやつ)
があるからかわかりませんが、この2年分の若い専門家が居ない。

役所はスーパー・ローテートでオールラウンドな医者を育てる方針ですが、
よく考えてみると、高々、3ヶ月だけひよこのようについて回っただけで、
その科の診察が出来るようになるのだろうか?

よく考えるまでも無く、それは無理。
見ただけで手術(縫合)や切開できるようになるのは漫画の世界だけ。

1年も現場から離れたら、カンが鈍って当然。
Pちゃん。でも、去年、必死で覚えた試験内容も3ヶ月ですっかり忘れた。
アナムネも1週間取らないと、どうも、うまく取れない。
だから、「若いころに一通り研修したから大丈夫!」って言われても怖い。
一番怖いのは、「若いころに一通り研修したから大丈夫!」って
変に自信を持って処置するやつが出てくるのが嫌。

さて、精神科に話を戻すと…
医師免許を持っているDr.はそれなりにいるのですが、
基本的な典型症例さえまともに診察できないヤツが多い。

今更ながらですが、医師免許を取ると経歴に関係なく、
度胸・根性さえあれば何科を標榜する医師になっても誰もとがめない。
なので、約20年間ラットを相手したヤツがいきなり
「私は精神科医!」って言い切ってしまえば、
一応、立派な精神科医。

こんなヤツほど“自分なりの理論”があり、
予備知識・事前学習無しでいきなり実戦で実弾を撃つ。

つい先日も、まっとうな鬱な方が初診で来院。
で話を伺っていたら、いきなり背中から実弾を撃たれました。
「もう少しがんばれば、どうですか?」

…がんばるのが辛くて、
やっとの思いをしてSOSを出しに来た方にかける言葉ではない。
しかし、この方にとっては、この誤射した医者が主治医。
余りにも不幸な出会い。めぐり合わせ。

逆に、ものすごく思い悩んで、来院されて
人間的には問題のあるDr.であっても、適切な診断・処置で
憑き物が落ちたようにすっきりした顔で帰られる方も居ます。
医師・患者さんの関係では幸せなめぐり合い。

運がいいとか悪いとかでは言い訳が出来ないような…

まぁ、先日の「いいオトコ」はなかなか居ないので、
恋愛は別にして
ひよこ病院の場合、初診の予約はPちゃん。の担当。
なので仕事の上だけでも、いい医者・患者さんの出会いを極力、作って行きたい。
まぁ、「いいオトコ」同様、いい医者が不足しているので難しいですが…

ではでは。

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